歌右衛門襲名をひかえ、心配な中村福助さんの休演

「歌舞伎役者の中村福助さんが舞台を休演した」というニュースにはびっくりしました。というのも、その5日前に、私は歌舞伎座で福助さんの芝居を見たばかりだったからです。
現在、歌舞伎座では『仮名手本忠臣蔵』を上演中。福助さんは女形の大役「おかる」を演じていました。登場するのは「祇園一力茶屋の場」、共演者は中村吉右衛門さん、中村梅玉さんという大顔合わせです。
楽しみにして見に行ったのですが、確かに福助さんの芝居がいつもとちがって精彩を欠いていたことは、私のようなしろうとにも感じられました。
けれど、休演してしまうほど重症だったとはびっくり。血圧が異常に高くなり、めまいを感じたのだといいます。休演自体もショックですが、それ以上に心配なのは、来年の「七代目中村歌右衛門襲名」です。
福助さんは来年、大名跡を継ぎ、3~4月の歌舞伎座を皮切りに、全国各地で襲名披露興行を予定しています。
健康体でもそれをこなすのには、大変な体力と精神力が必要でしょう。体調不良ではとてもつとまるものではないと思うのです。「まだ先の話」とはとてもいえません。ひいき筋への挨拶まわりなど、準備が大変なのも歌舞伎の襲名の特徴なのです。
年明けまでにどこまで体調を整えられるか、奥さんはじめ周りのサポートも含めて、なんとかぶじに襲名披露興行をスタートできることを、歌舞伎ファンの一人として祈らずにはいられません。